「栄養」と「栄養素」

 にゃん、にゃん。1029にゃんです。1029にゃんは毎日、2種類のご飯を食べています。健康のためのご飯はあまり美味しくないので、違うご飯をねだるんだけど、食べ終わるまで美味しい方は出してもらえない毎日。
 体は食べたものからできているから、毎日の食事から摂る栄養素はとても大事…栄養?栄養素?? 言葉はとても似ているけれど、意味は違います。今日はそんな栄養素のお話。

「栄養」と「栄養素」

 食べたものがそのまま体で使われるわけではありません。消化されたものを吸収し、初めて使える形になります。
 「栄養」とは、食べた物を消化・吸収によって体内に取り込み、成長や生活活動に必要なエネルギー変えることを意味します。
 一方、「栄養素」とは、体内で栄養(代謝)のために食べ物などから摂る物です。栄養素は自然界のいろいろな食品の中にあり、栄養は体の中で起こることです。栄養素は「物」を、栄養は「事」を指します。この違いを正しく使うのであれば、「きちんと栄養を摂りましょうではなく」、「きちんと栄養素を摂りましょう」ということになります。

栄養素の働きと種類

食品中の栄養素の働きは、

  • エネルギーになる
  • 体をつくる
  • 体の調子を整える

の3つです。
 エネルギー源となる三大栄養素は、糖質・脂質・タンパク質。これにビタミン、ミネラルを加えたものが五大栄養素です。

糖質

 炭水化物から食物繊維を抜いたものが糖質です。主にエネルギー源として利用されます。他にも貯蔵エネルギーとして蓄えられたり、体温を維持するなどの働きもあります。脂質から作られるエネルギーよりも分解・吸収が早く、即効性があります。ただ、摂り過ぎると脂肪に合成されて体脂肪となり、肥満の原因にもなります。

脂質

 1gで9キロカロリーのエネルギーを生み出すパワフルな栄養素。細胞膜や血液の成分としても、とても重要です。化学構造の違いから、単純脂質(中性脂肪)、複合脂質(リン脂質)、誘導脂質(ステロール類)の大きく3つに分けられます。脂質の摂り過ぎはエネルギー過多につながり、肥満になります。

タンパク質

 タンパク質を構成するアミノ酸は20種類あり、そのうち体内で合成できない9種類を、必須アミノ酸と言います。必須アミノ酸は、必ず食事などから補う必要があります。タンパク質は、筋肉や臓器など体を構成する最も重要な成分で、酵素・ホルモン、免疫抗体などの原料にもなります。また栄養素の運搬にもかかわっています。

ビタミン

 生命活動に不可欠な微量栄養素。三大栄養素のように、エネルギー源や体の構成成分にはなりませんが、身体の機能を正常に維持するために不可欠な物質です。いずれも必要量はごくわずかですが、ほとんどのビタミンは体内で合成することが出来ないため、食べ物から摂る必要があります。ラテン語で生命を意味する「VITA」が語源と言われています。

ミネラル

 ビタミンと同じく、微量ながらも体の健康維持にかかせない栄養素。必須ミネラルとして16種類が知られていますが、日本人の食事摂取基準では13種類と言われています。
 主な働きとしては、

  • 骨や歯などの体の構成成分になる
  • PHや浸透圧を調整する
  • 酵素の構成成分になる
  • 神経・筋肉の調整 

 などがあります。現代の食生活はミネラルが不足する傾向にあり、十分食べてはいるのにミネラルが不足する新型栄養失調として話題となっています。

 健康は何を食べるかが大きく作用します。また、年代や性別、生活習慣などによっても、重点てきに食べたほうが良いもの、抑えた方が良いものなどもありますし、その方の体質によっても変わります。健康のためにはどういった食生活を送ったら良いのか、一緒に考えましょう。お気軽にご相談下さい。

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