腸活を始める時に大切なポイント

こんにちは。八王子市横山町のスミレ薬局です。
最近、「腸活」という言葉をよく耳にするようになりました。科学の発展によって、腸の働きがいろいろ解明され、重要な臓器であることが分かってきたというのが一番の理由です。腸で使われる血液量は、全血液の30%も占め、臓器の中で一番血液が使われている場所でもあります。
便秘が気になる。
お腹が張りやすい。
ダイエットをしているのに、なかなか変化を感じにくい。
肌の調子が気になる。
疲れやすく、体調がすっきりしない。
このようなお悩みから、「腸内環境を整えた方がいいのかな?」と感じている方も多いのではないでしょうか。ところが、腸活について調べてみると、
「乳酸菌を摂ればいいの?」
「生きた菌の方がいいの?」
「死菌って意味があるの?」
「プロバイオティクスとプレバイオティクスって何が違うの?」
「シンバイオティクスって何?」
と、似たような言葉がたくさん出てきて、かえって分かりにくくなることがあります。
今回は、腸活を始めたい方に向けて、腸内環境の基本、生菌・死菌・プロバイオティクス・プレバイオティクスの違いを、できるだけわかりやすくお伝えします。

腸活とは、腸内環境を整えるために、食事・睡眠・運動・ストレスケアなどの生活習慣を見直すことです。「腸活=ヨーグルトを食べること」と思われることもありますが、それだけではありません。腸内環境は、毎日の食事内容、食事の時間、睡眠、ストレス、運動量、年齢、体質、お薬の使用状況など、さまざまな影響を受けています。そのため、腸活で大切なのは、何かひとつを足すことではなく、今の体に合う形で腸が働きやすい環境を整えていくことです。
便秘が気になる方と、下痢や軟便になりやすい方では、見直すポイントが違う場合もあります。お腹の張りが強い方は、良いと言われる食品を増やしたことで、かえって苦しくなることもあります。腸活は、流行の健康法としてではなく、「自分の体の声を聞きながら整える習慣」として考えることが大切です。

そもそも腸内環境とは?

私たちの腸の中には、1000種類、100兆個、重さを測ると1.5キロ~2キロの腸内細菌がすんでいます。この腸内細菌の集まりは、お花畑のように見えることから「腸内フローラ」と呼ばれることがあります。
腸内細菌は、大きく分けると次の3つに分けられます。


善玉菌
善玉菌は、腸内環境を整える方向に働く菌です。代表的なものに、乳酸菌やビフィズス菌などがあります。善玉菌が元気に働きやすい環境をつくることは、腸活の大切なポイントです。


悪玉菌
悪玉菌は、増えすぎると腸内環境を乱す原因になる菌です。肉類や脂っこい食事が多い、食物繊維が少ない、生活リズムが乱れている、ストレスが続いているなどの状態では、悪玉菌が増えやすくなることがあります。


日和見菌
日和見菌は、善玉菌と悪玉菌のうち、優勢な方に影響を受けやすい菌です。善玉菌の数が多いと善玉菌の味方をし、腸内環境が乱れて悪玉菌の数が多くなると、悪玉菌の見方をします。

悪玉菌と聞くとすべて不要に思いますが、そうではありません。大切なのは、善玉菌・悪玉菌・日和見菌のバランスです。つまり、腸内環境を整えるということは、善玉菌だけを増やすことではなく、善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7になるようにバランスを保つことなのです。

腸内環境が乱れると、どんなことが起こりやすい?

腸内環境が乱れると、便通だけでなく、体のいろいろな不調に関わることがあります。
たとえば、
便秘になりやすい
下痢や軟便になりやすい
お腹が張りやすい
ガスがたまりやすい
食後にお腹が重い
肌荒れが気になる
疲れやすい
ダイエットしても変化を感じにくい
気分が落ち込みやすい
睡眠の質が気になる
このようなお悩みがある方は、腸内環境の見直しが役立つ場合があります。もちろん、すべての不調が腸だけで説明できるわけではありません。ただ、腸は食べたものを消化・吸収し、不要なものを外に出す大切な場所です。体の土台を整えるという意味でも、腸活はとても大切です。

生菌とは?

生菌とは、文字通り生きた菌のことです。生菌の代表的なものには、乳酸菌やビフィズス菌などがあります。これらは、腸内フローラのバランスを整える目的で、食品やサプリメントなどに使われています。
ここで大切なのは、菌の多様性。腸内はいろいろな菌がいて初めて腸内環境が活発になるのです。ヨーグルトだけでは腸が整わないというのは、こういう事です。そして、生菌は、摂ったら一度で腸に住みつくというより、継続して摂ることで腸内環境をサポートしていくものと考えると分かりやすいです。

死菌とは?

死菌とは、加熱などによって生きていない状態になった菌のことです。「死菌」と聞くと、「生きていないなら意味がないのでは?」と思う方もいらっしゃいます。しかし、死菌にも役割があります。死菌は生きたまま腸に届くわけではありませんが、菌体成分として体に働きかけることが期待されています。そのため、食品や健康食品などに使われることもあります。

生菌と死菌は、どちらが絶対に良い、どちらが悪いというものではありません。それぞれに特徴があり、目的や体質によって合うものが違います。
腸内フローラのバランスを意識したい方は生菌。体の守る力や健康維持を意識したい方は死菌。というように考えると、選びやすくなります。また、生菌と死菌を組み合わせて考えることもあります。大切なのは、「生きているかどうか」だけで判断するのではなく、自分の体に合っているかどうかを見ることです。

プロバイオティクスとは?

プロバイオティクスとは、腸内環境を整えるために役立つ生きた菌のことです。代表的なものには、乳酸菌やビフィズス菌があります。ヨーグルト、乳酸菌飲料、発酵食品、サプリメントなどで見かけることが多い言葉です。ここで大切のは菌の多様性。
プロバイオティクスを取り入れる時のポイントは、次の3つです。
1. 続けやすいものを選ぶ
腸活は、1回だけで完了するものではありません。「体に良いから」と無理をして高価なものを選んでも、続かなければもったいないです。毎日の生活に無理なく取り入れられるものを選びましょう。
2. 多様な菌を摂る
腸内もいろいろな菌がいて初めて腸内環境が活発になります。プロバイオティクスは、菌の多様性が重要です。また、人によって合う・合わないもあります。便通が整う方もいれば、お腹が張りやすくなる方もいます。数日から数週間ほど様子を見ながら、便の状態、お腹の張り、体調の変化を確認しましょう。
3. 食事全体も一緒に整える
プロバイオティクスを摂っていても、食事が偏っていたり、食物繊維が不足していたりすると、腸内環境は整いにくくなります。生きた菌を摂るだけでなく、その菌が働きやすい環境をつくることが大切です。

そこで必要になるのが、次にお話しする「プレバイオティクス」です。

プレバイオティクスとは?

プレバイオティクスとは、善玉菌のエサになる成分のことです。代表的なものには、
食物繊維
オリゴ糖
レジスタントスターチ
などがあります。
特に、水溶性食物繊維は善玉菌のエサになりやすく、腸活では大切な栄養素です。水溶性食物繊維を含む食品には、たとえば次のようなものがあります。
海藻類
大麦
もち麦
オートミール
根菜類
果物
豆類
特に納豆は、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がバランスよく摂れるのでおすすめです。
いっぽう、不溶性食物繊維を含む食品には、野菜、豆類、玄米、きのこ類などがあります。
水溶性食物繊維は、腸内細菌のエサになりやすいのが特徴です。不溶性食物繊維は、便のかさを増やし、腸の動きを助ける働きが期待できます。どちらか一方だけを摂れば良いのではなく、両方をバランスよく摂ることが大切です。

プロバイオティクスとプレバイオティクスはセットで考えるシンバイオティクス

腸活では、プロバイオティクスとプレバイオティクスをセットで考えることが大切です。プロバイオティクスは、腸内環境を整えるために役立つ生きた菌。プレバイオティクスは、その菌のエサになるもの。つまり、腸に良い菌を入れるだけでなく、その菌が働きやすい環境を作ることが必要です。これをシンバイオティクスといいます。
たとえば、
ヨーグルトにバナナを合わせる
納豆に海藻やオクラを合わせる
味噌汁に野菜やきのこを入れる
もち麦ごはんを取り入れる
野菜だけでなく、豆類や海藻類も食べる。
このように、発酵食品と食物繊維を組み合わせると、腸活として取り入れやすくなります。「乳酸菌を摂っているのに、あまり変わらない」という方は、プレバイオティクスが足りていないこともあります。反対に、食物繊維を急に増やしすぎると、お腹が張ったり、ガスが増えたりする方もいます。腸活は、良いものをたくさん摂れば良いというものではありません。今のお腹の状態に合わせて、少しずつ整えていくことが大切です。

死菌や発酵成分も腸活に役立つことがあります

腸活というと、生きた菌ばかりに注目されがちですが、死菌や発酵によって作られる成分にも注目されています。死菌は、腸内で増えることはありません。しかし、菌体成分として健康維持に役立つことが期待されています。また、腸内細菌が食物繊維などを分解することで、短鎖脂肪酸という成分が作られます。
短鎖脂肪酸は、腸内環境やダイエット、健康維持の面で注目されている成分です。つまり、腸活では、
良い菌を摂ること
良い菌のエサを摂ること
腸内で良い成分が作られやすい環境を整えること
この3つを考えることが大切です。

腸活で期待できること

腸活を続けることで、次のような変化を感じる方がいます。

便通のリズムが整いやすくなる

腸内環境が整うと、便通のリズムが安定しやすくなります。毎日出るかどうかだけでなく、便の形、におい、すっきり感も大切です。
「毎日出ているけれど、すっきりしない」
「硬くて出しにくい」
「下痢と便秘を繰り返す」
このような場合も、腸内環境を見直すポイントになります。お腹の張りやガスは、食べ方、食事内容、ストレス、腸の動きなどが関係することがあります。早食い、冷たいものの摂りすぎ、食物繊維の急な増やしすぎなども、お腹の張りにつながることがあります。腸活では、何を食べるかだけでなく、どう食べるかも大切です。

ダイエットの土台づくりに役立つ

腸内環境は、ダイエットとも関わりがあります。腸内細菌が作り出す短鎖脂肪酸は、身体のエネルギー代謝をコントロールする働きがあります。近年言われている腸活ダイエットは、この短鎖脂肪酸を利用して行います。また、食事制限だけを頑張っても、便秘が続いていたり、代謝が落ちていたり、睡眠不足が続いていたりすると、体は変わりにくくなります。腸活ダイエットでは、無理に食べる量を減らすのではなく、腸が働きやすい食事と生活リズムを整えることが大切です。

肌の調子を整えるサポートになる

便秘が続くと、肌荒れや吹き出物が気になる方もいます。肌の調子は、睡眠、ホルモンバランス、ストレス、食事、便通など、さまざまな要素と関係しています。肌は腸の鏡と言われています。腸内環境を整えることは、肌の調子を内側から見直すきっかけにもなります。

健康維持の土台になる

腸は、食べ物を消化・吸収し、不要なものを外へ出す大切な場所です。腸活は、便秘対策だけではありません。毎日の健康維持の土台を整えるためにも、腸内環境を意識することは大切です。

今日から始める腸活の基本

腸活は、難しいことから始めなくても大丈夫です。

まずは、次のようなことから見直してみましょう。

1. 朝食を抜かない
朝食を食べることで、腸が動き出すきっかけになります。朝は忙しくて食べられない方も、温かい飲み物、味噌汁、バナナ、ヨーグルトなど、無理のないものから始めてみましょう。

2. 食物繊維を少しずつ増やす
食物繊維は腸活に大切ですが、急に増やしすぎるとお腹が張ることがあります。野菜だけでなく、海藻、きのこ、豆類、もち麦、果物などを組み合わせて、少しずつ増やしましょう。

3. 発酵食品を取り入れる
納豆、味噌、ぬか漬け、ヨーグルトなどの発酵食品は、腸活に取り入れやすい食品です。ただし、体質によって合う・合わないがあります。お腹が張る、下痢をする、かゆみが出るなど気になる変化がある場合は、無理に続けず見直しましょう。

4. よく噛んで食べる
早食いは、胃腸に負担をかけやすくなります。よく噛むことで、消化の準備が整いやすくなり、食べすぎ防止にもつながります。腸活では、食べ物の内容だけでなく、食べ方も大切です。

5. 冷えをためない
お腹が冷えると、腸の動きが乱れやすくなる方もいます。冷たい飲み物が多い方、薄着が多い方、入浴をシャワーだけで済ませがちな方は、体を冷やしすぎていないか見直してみましょう。

6. 睡眠とストレスを整える
腸は、自律神経とも関わりがあります。ストレスが続くと、お腹がゆるくなったり、便秘になったり、お腹が張りやすくなったりする方もいます。睡眠不足や緊張が続いている時は、腸だけでなく、生活全体を整えることが大切です。

7. 軽い運動を取り入れる
ウォーキングやストレッチなどの軽い運動は、腸の動きを助けるきっかけになります。運動が苦手な方は、いきなり頑張りすぎなくても大丈夫です。まずは、買い物の時に少し歩く、階段を使う、寝る前に軽く体を伸ばすなど、続けられることから始めましょう。

腸活でよくある勘違い

ヨーグルトを食べれば腸活は十分?

ヨーグルトは腸活に役立つ食品のひとつですが、ヨーグルトだけで腸内環境が整うとは限りません。何より冷たいヨーグルトはかえって腸に悪いこともあります。ヨーグルトが好きで食べていれば良いですが、腸のために頑張ってヨーグルトを食べる必要はありません。ヨーグルトが体質に合わない方もいるので、ヨーグルト=腸活という考えはやめましょう。

便が毎日出ていれば問題ない?

毎日便が出ていても、便意をもよおすお腹が痛くなる、強くいきまないと出ない、残便感がある、便が硬い、便が細い、お腹が張るなどの状態がある場合は、腸内環境を見直すサインかもしれません。回数だけでなく、便の状態やすっきり感も大切です。

食物繊維は多ければ多いほど良い?

食物繊維は大切ですが、急に増やしすぎると、お腹の張りやガスが増えることがあります。特に、もともとお腹が張りやすい方、便秘が強い方は、食物繊維の種類や量に注意が必要です。特に腸内細菌のエサとなる水溶性繊維は、少ない種類を多く食べるのではなく、多様な食物繊維を摂ることが重要です。

生菌の方が死菌より必ず良い?生菌と死菌は、役割が違います。生きた菌を届けたい場合は生菌。菌体成分による健康維持を考えたい場合は死菌。どちらが上というより、目的や体質に合わせて考えることが大切です。

こんな時は自己流の腸活だけで済ませないでください

腸活は毎日の健康維持に役立ちますが、症状によっては医療機関での確認が必要な場合もあります。次のような場合は、自己流の腸活だけで様子を見ず、医療機関への相談も検討してください。


強い腹痛がある
発熱を伴う
血便がある
黒い便が出る
急に便通が大きく変わった
体重が急に減った
吐き気や嘔吐が続く
下痢が長引いている
便秘が急に悪化した
夜中に腹痛や下痢で目が覚める
高齢の方で急に便通が変化した


腸活は、病気を見逃すためのものではありません。気になる症状がある時は、必要に応じて医療機関を受診しましょう。

スミレ薬局での腸活相談について

スミレ薬局では、腸活や腸活ダイエットについてのご相談を受けています。
「何を食べたらいいですか?」
「乳酸菌を飲んでいるけれど合っているか分からない」
「便秘薬を使い続けていて不安」
「お腹が張って苦しい」
「ダイエットをしているのに変化が出にくい」
「自分に合う腸活を知りたい」
このような方は、お気軽にご相談ください。ご相談では、今のお悩みだけでなく、食事、便通、睡眠、ストレス、冷え、運動量、使っているお薬や健康食品なども伺いながら、今の体に合った整え方を一緒に考えていきます。
腸活は、人によって合う方法が違います。良いと言われるものを足していく前に、まずは「今の自分の腸がどういう状態なのか」を見ることが大切です。

まとめ|腸活は、菌を摂るだけでなく腸が働きやすい環境を整えること

死菌は、生きていない菌体成分。プロバイオティクスは、腸内環境を整えるために役立つ生きた菌。プレバイオティクスは、善玉菌のエサになる成分です。プレバイオティクスとプロバイオティクスを同時に行う、シンバイオティクスが大切です。

腸活では、良い菌を摂ることだけでなく、その菌が働きやすい環境を作ることが大切です。便秘、お腹の張り、ダイエット、肌の調子、疲れやすさなどが気になる方は、まずは腸内環境を見直してみませんか。

八王子で腸活について相談したい方は、スミレ薬局へお気軽にご相談ください。店頭相談、LINEでのご相談も受け付けています。無理な押し売りではなく、今のお体の状態を伺いながら、できることを一緒に考えていきます。八王子市横山町のスミレ薬局で、あなたに合った腸活を一緒に始めましょう。

友だち追加