不眠

睡眠とは

睡眠の主な役割は、脳を休め、細胞を修復し、免疫の増強、記憶情報を整理することです。

  1. 脳の休息
    睡眠は脳を休めるために必要な生理現象です。低下すると、イライラや元気が出ないなどの症状が現れます。
  2. ホルモン分泌
    成長ホルモンによる、細胞の再生・修復を行います。子供の成長に大きく関与し、大人では怪我の修復や新陳代謝に関係します。
  3. 免疫増強
    抗体の産生などは睡眠時に活性化します。睡眠不足による免疫力の低下がみられます。
  4. 記憶の再編成
    記憶の形成を行います。情報を取り出す『知識としての記憶』と自転車の乗り方などの『手順記憶』があります。

一般的な睡眠のパターン

通常、睡眠サイクルは約90分を1周期として、睡眠の初期にノンレム睡眠が出現し、その後少しずつ浅いレム睡眠の時間が長くなってきます。
ノンレム睡眠とは、脳は休んでいる状態で、体もほぼ休息状態です。レム睡眠とは、脳は活動状態で、体は休息状態。

睡眠初期段階のレム睡眠が不十分になると、睡眠時間は同じであっても、脳の休息が不十分であるため、目覚めたときの熟睡感が得られず、すっきりとした目覚めにはなりません。

また就寝から3時間程度に現れる、深いノンレム睡眠の時に、成長ホルモンが盛んに分泌され、この働きにより睡眠中の骨の成長と体の組織修復が促されます。

こんな症状のある方は、睡眠障害の疑いがあります

  1. いびきがひどい。寝ている最中、時々呼吸が止まる、睡眠時無呼吸症がある
  2. 寝つけない。夜中に何度も目が覚める。朝早く起きてしまう。深く眠れない
  3. 足がむずむずする
  4. 日中に眠気やだるさを感じる
  5. 朝起きられない
  6. 寝ぼけることや、寝言が多い
  7. 時々金縛りがある
  8. 会議中や運転中に眠ってしまった
  9. 夜中に心臓がどきどきする

睡眠障害のタイプによる分類

睡眠障害といっても、いくつかのタイプに分かれます。

①寝つきが悪い、入眠障害

 就床後、入眠するまでの時間が長く、寝つきが悪くなる状態。

②就寝中に何度も目が覚める、長く寝ていられない、中途覚醒

 いったん入眠したものの、翌朝起床するまでの間に何度も目が覚めてしまう状態

③はやく目覚める、早期覚醒

 本人が望む時刻、もしくは通常の起床時刻の2時間以上前に覚醒してしまい、その後再入眠ができない状態

④寝起きがすっきりしない、熟睡障害

 睡眠時間は十分であるにも関わらず、深く眠った感覚が得られない状態

人間に必要な睡眠時間は?

適切な睡眠時間は個人や状況によってさまざまです。
一般的に人の睡眠時間は、平均7.5時間と言われています。

しかし6時間以下で十分という短眠型(ショートスリーパー)と、9時間以上眠らないと寝た気がしないという長眠型(ロングスリーパー)がいます。

歴史に名高いショートスリーパーといえば、ナポレオンや森鴎外が有名です。
ロングスリーパーの代表格はアインシュタインで、一日10時間は寝ていたとも言われています。

睡眠時間によって性格は変わる?

ショートスリーパーとロングスリーパーでは、性格に違いがあるという研究報告があります。

ショートスリーパーは活発で外向性に富み、精力的に仕事をこなす野心家タイプ。細かいことには無頓着で、おおらかな行動傾向が特徴です。

一方、ロングスリーパーは、創造的である反面、内向的で非社交的で神経質。抑鬱的で不安傾向が強く、社会適応性が低いという傾向にあります。

このちがいは長眠型のレム睡眠が非常に長いことと関係するようです。長眠型は心理的ストレスを解消するため、レム睡眠を長くとる必要があるのでは、と考えられています。

人は寝ないとどうなるのか?

【初期段階(約1日~3日目)】

睡眠不足になると、大脳の情報処理能力に悪影響が出てきます。
眠くなってくるとイライラしてり、元気がなくなったり、動く気がしなくなったりします。起きていてもあまり生産的な活動ができなくなってしまいます。
これは体ではなく、大脳の機能が低下し、大脳が休息をとるよう要求しているからです。

【中期症状(4日目、5日目~)】

精神状態がおかしくなり、幻覚や幻聴といった症状がでてきます。

【末期症状】

11日間寝なかった人の報告があります。嘔吐やけいれんといった症状が出て、瀕死だったそうです。
発狂してしまうのか、発狂せずにしんでしまうのか。いずれにしろ幻覚や幻聴の、その先のレベルという、生命の危機にある状態となります。

私たちの生活で、11日間も全く眠れないという状況はあり得ません。毎日眠れなくて不安といっても、翌日や翌々日に大脳は休息させようと、つじつまを合わせてきます。
眠れないことをあまりストレスに感じず、今日眠れなかった、明日眠れるだろうと、眠れないことにとらわれないことも大切です。

不眠治療薬

現在使われている薬は、ベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系、メラトニン受容体作動薬、オレキシン受容体拮抗薬の4種類あり、ほとんどの薬に習慣性があります。

一度睡眠薬を使って眠る習慣がついてしまうと、本来眠れるはずの状態でも、睡眠薬を使わないと眠れないような気がして、薬から離れられなくなるというのも、習慣性の一つです。

睡眠薬から離れるには、減薬という方法を使い、少しずつ不眠治療薬を減らしていきます。よぽど辛くない限り、不眠治療薬を使わないほうが良いといえます。

カルシウムと睡眠の関連性

カルシウムには自律神経のバランスを整え、交感神経から副交感神経への切り替えがスムーズに行われるような作用があり、夜間の脳の興奮が抑えられ、睡眠導入しやすくなります。

最近の研究では、カルシウム不足により、脳の神経細胞内にカルシウムイオンを取り込めない状態にあると、神経細胞は活発に活動して興奮状態が続くことが、実験で明らかになりました。
カルシウムは天然のトランキライザー〈精神安定剤〉ともいわれています。

また、ストレスを受けると、体には乳酸が蓄積し、不眠につながる確率が高くなることが知られています。
乳酸は体内でカルシウムの働きを阻害し、睡眠のかなめとなるメラトニン分泌にも影響が出てきます。
カルシウムを多めにとることで、不眠などによるストレスで発生した乳酸に対抗できるといわれています。

当店では、不眠の方に、不眠治療薬ではなく、良質のカルシムをおすすめしています。
不眠治療薬との併用も、ご相談下さい。不眠治療薬を使わずに自分の力で眠ることが、何より良質の睡眠を得られるのです。
子供のころ体験した、「あーよく寝た。すっきりした」といった朝を、また迎えましょう。

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