風邪
風邪の正式名称は「かぜ症候群」と言います。
医学的にみると「急性上気道感染症」。上気道とは、鼻腔、鼻咽腔、咽頭、喉頭までのことです。
風邪の訳95%はウイルスによる急性感染症で、細菌性は5%以下です。
外から入ったウィルスは、まず咽や鼻の粘膜細胞に侵入し、増殖していきます。侵入するウイルスに対する免疫を持っていれば、たちどころに抗体が作られ、ウイルスが中和されます。この場合、風邪の症状は現れません。
外から入ってきたウィルスに対する免疫がない場合、ウィルスが粘膜細胞に侵入し、増殖していきます。ウイルスが増殖し、感染細胞が増え炎症が拡大していくと、免疫のスイッチが入り、戦いの準備を始めます。
免疫細胞が十分に増え、戦闘準備が整ったところで戦闘スイッチが入り、戦いが始まります。これがいわゆる「発熱、痛み」といった風邪の症状になります。
つまり、免疫反応によってあらわれる症状は、体(免疫細胞)が病原体を排除するためにエネルギーを使って起こしてる現象なのです。
症状を薬で抑えることは、免疫反応を止めることになり、これがウイルスを助けることになり、治りを遅らせ重症化させていく原因にもなります。
西洋医学では、解熱剤や咳止め、頭痛薬など、それぞれの症状への対処療法が基本となります。
しかし漢方では、症状全体お把握したうえで、その人自身の免疫力を使って治すため、安全性が高く、強い免疫を獲得していくことができます。
また、そもそも普段から免疫力を上げてけおけば、ウイルスが粘膜細胞に侵入しても、風邪の症状を自覚する前に治すことができるのです。