老化は治療できるのか?

 にゃー、にゃー、にゃー、1029にゃんです。1029にゃん、こう見えて実は13歳。人年齢に換算すると…68歳。「若く見えるね!」ってほめられます♪ さて、今回は誰もさけられない「老化」について。これが治療できる日も近いのかも。

「加齢」と「老化」は違います

 年を取れば、誰でも老化すると思っていませんか?「加齢」と「老化」は違うのです。「加齢」は生まれてからどれだけの時間が経ったかを表すものです。一方、「老化」は加齢に伴い体の機能が衰えていくことです。年齢が同じでも、老けている人、若く見える人がいます。つまり加齢は平等ですが、老化には個人差があるのです。

そもそも「老化」とは

 辞書によると「年を取るにつれて生理機能がおとろえること」とあります。老化現象には、脳の萎縮や血管障害、歯や目の退化、皮膚のシワなど様々ありますが、究極的には、それらを構成する細胞の老化といえます。従来、老化は誰しも当然起こる「常識」で抗えないものと考えられていましたが、2000年以降、老化に関する研究が進み、現在細胞レベルで老化が起こる原因は、9つの因子だと考えられています。

細胞老化9つの原因

  • 栄養を取り込む力の低下
  • たんぱく質の向上性喪失
  • エピジェネティック(※1)な変化
  • テロメア(※2)の短縮
  • ゲノム(※3)の不安定性
  • 細胞間のコミュニケーション変化
  • 細胞老化
  • 幹細胞(※4)の枯渇
  • ミトコンドリアの機能不全

 これら9つの因子を改善すれば、永遠に生きられるというわけではないようで、これまでの最高年齢は122歳。生物学的な最大寿命は120歳というのが、主流の考えだそうです。
 ヒトで最大寿命を全うできる方は稀ですが、陸上哺乳類最大のゾウは、ほとんどが最大寿命の70歳くらいまで生きるそうです。ゾウにはがん細胞や弱った細胞を除去できる機能が備わっており、ガンにかからないことが天寿を全うできる要因と考えられています。
※1エピジェネティック:DNA塩基配列を中心とした遺伝学
※2テロメア:染色体の末端にあるDNAタンパク質構造物
※3ゲノム:DNAのすべての遺伝情報
※4幹細胞:失われた細胞を再び生み出して補充する能力を持った細胞

老化治療に関する研究

 老化因子の一つに細胞老化があり、この細胞を「老化細胞」と呼びます。これは活動量が低下し、細胞分裂せずに増殖をやめてしまった細胞で、死ぬことなく生き続けます。この老化細胞の増加とともに、私たちの体(体内の器官)に老化症状が現れることが分かってきました。そこで、この老化細胞を除去できれば、老化を改善できるのではないかと考え、近年、世界中で盛んに研究が行われています。
 日本でも、東京大学の中西教授が、老化細胞除去の研究をマウスで行っており、老化細胞を除去する薬剤を投与すると、腎機能、肺線維化、血管機能の改善や、60歳レベルのマウスの筋力が30歳くらいまで回復したということです。
 このように老化治療研究は目覚ましく、そう遠くない将来に実用化される技術が生まれるかもしれません。

 老化研究により開発された化粧品、すでに発売されています。詳しくは店頭で、ご相談下さい。

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